当初は、23日スタートで天神尾根を登り、24日西黒尾根を下るという計画だったが(25日は予備日)、初日の予報が芳しくなく、1日ずらして2日間で天神尾根往復(この時期なら通常日帰りコース)に縮小。
新たな計画は、雪稜トレーニングはできないが、雪洞掘りの時間はたっぷりあるし、何より行程が短いのでmonchanはこの変更を大歓迎。
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(左)谷川岳ロープウェイで天神平へ。ロープウェイ駅の掲示では、この日の天神平の積雪は440cm・午前8時の気温は0℃となっていた。 |
(右)古い雪山ガイドには、『天神平より天神峠へ上がるリフトを利用』とあるが、19年前同様「登山者はスキー場の脇を歩いてください」と断られた。 |
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巷の3連休直後だからトレースが期待できるし、アタックは2日目の予定ということで、出発が遅れ(当日朝発)、天神平を歩き始めたのは昼近かかった。
雪洞を掘るには、熊穴沢の頭周辺が適しているらしい。今回は、通常の幕営装備(心配でドームツエルト持参)に、雪洞掘りの用具等や食料を多めに持ってきたので、結構重量はあったと思うが、熊穴沢の頭なら赤岳鉱泉以上に近いので気は楽だった。
スキー場の脇を天神尾根と田尻尾根の分岐を目指して登る。なかなかの急登でしっかりとしたトレイルのあるこの時期なら問題ないが、これがラッセルとなったら大変だろう。平日でも日帰りスノーハイカーは意外に多く、ほとんど空身なので老若男女問わず、この登りでパスされた。
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(左)スキー場の脇を天神尾根目指して登る。行く手に谷川岳が大きく、前回はガスでさっぱりだったから、これだけでも再訪した甲斐がある。 |
(右)天神尾根に上がるまではかなりの急登で重荷に大汗をかいた。 |
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天神尾根に上がると展望がさらによくなった。一旦下り、鞍部からなだらかな雪尾根を登り返す。登るにつれ、左側が切れ落ち尾根が細くなってくる。緩い右側の斜面には篠竹が立っている箇所があり、行ってみると、予想通り、いくつか雪洞が見つかった。すぐ先のピークに立つと、眼下の鞍部を隔てて次のピークまで同じような雪尾根(左が急で右が緩斜面)が続いている。このピークが熊穴沢の頭のようだ。ここまで実歩行で1時間足らず、いくらなんでも近すぎる気もしたが、現実に雪洞があるのだし、初めてなので早めに作業に取り掛かることにした。
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@トマノ耳Aオキの耳B西黒尾根C東尾根 ↓熊穴沢の頭 |
ここから天神尾根はトマの耳まで緩いS字カーブ状の雪尾根 |
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雪洞は風下側の急斜面に掘るのが良いらしい。ところが、雪洞のあった斜面は傾斜が緩すぎて、雪洞を掘る前にかなり掘り下げる必要がありそうだ。暫く除雪してみると、見た目より雪が締まっていて予め鋸で切れ目を入れなければ中々スコップが入らない、また傾斜が緩いので排雪も大変だった。これでは雪洞本体を掘り始める前の作業スペースの確保だけでも、かなりの時間と労力を食いそう。
そこで、練習には不十分だが、今回は、既存の雪洞をリフォームして(拡張)使用することに方針転換。
改造対象の雪洞は、入口は、手前に積んであるブロックが氷化し、這って入るのがやっと、二つある部屋はかなり雪が侵入しており、座るにも窮屈な高さ、また、奥の部屋の先にはさらに狭い出入口(通気口かも?)が開けてあった。
天井方向を削って拡張するのが作業性は良いものの、強度低下や踏み抜きが心配(比較的近いところにトレースがあった)が心配なため、床面を下げることにした。まずは、入口の拡張。そのためには、手前の作業スペースのを確保と切り出したブロックを捨てるための通路を作らなければならず、これが大変だった(1.5m程掘り下げたるのに約3時間)。通路が出来てからは、立って作業することが出来楽になったものの、居室とした手前の部屋の掘り下げは木の根にぶつかり2段切り出したところで断念、それでも何とか中腰で立てるようになった。ここまで5時間ほどかかり、夕方になってしまった。寝室予定の奥の部屋は溜まった雪を排雪しただけで作業終了。
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既存の雪洞をリフォーム中! |
立って作業できるようにするまで(作業スペースの確保)に梃子摺り、腰が痛くて辛かった。びしょびしょになるため十分な防水対策が必要、ゴム手袋が役に立った。スノースコップのシャフトは長いと使いづらいので注意。スノーソーの代わりに持参したダイソーの長めの鋸が結構使えた。 |
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