新雪の立山1999.11.21〜23 
室堂−別山乗越(幕営)−別山−立山−室堂

室堂ターミナル周辺 立山
奥大日岳 剱岳(アーベントロート)
剱岳(モルゲンロート) シュカブラ
富士の折立付近 針ノ木岳と黒部湖
大汝〜雄山の稜線 雄 山
剱岳方面を振り返る 大日三山と弥陀ヶ原
【山行メモ】
新雪の立山に行って来ました。剣岳の写真撮影と雪の立山三山縦走が目的の山行,天候に恵まれ、別山乗越付近では雪の剣岳をバラ色に染める感動的な夕焼け・朝焼けを見ることができ、重荷(私26kg、妻19kg)を担いで登った甲斐がありました。

ただ、立山三山縦走は明確なトレイルがなく、ガイドブックの残雪期の記述から想像していたより難しく感じました。特に大汝山から雄山にかけては雪稜風になっていて、写真を撮っているときはその美しさに見とれていたのですが、ここを歩くのかと思うと気が重くなりました。というのも軽量化のために私が持ってきたのは前爪のない8本爪アイゼンだったからです(妻は12本)。ここは、短いながらクラストした室堂側山腹を何度もトラバースする所があり、そこそこ急な斜面でなかなか谷足を踏み出せません。かつてトレイルのない5月の大倉乗越(妙高山)をトラバース中に滑落した記憶が何度も脳裏を過ぎりました。なんとか無事に通過したものの、長ーい、長ーい1時間でした。

当初の1泊2日の予定が、扇沢方面への最終バス(15:15)に間に合いそうになかったので室堂山荘泊まりとなりました(個室、2人の場合2食付き1人9000円、風呂あり)。

【山域・山名】
北アルプス中西部
別山(2874m)真砂岳(2861m)大汝山(3015m)
雄山(3003m)

【地図・ガイドブック】
2万5千図「立山」「剣岳」
昭文社エアリアマップ「剣・立山」
日本雪山登山ルート集(中村成勝編・山と渓谷社)
立山・剣を歩く(山と渓谷社)

【メンバー】私+妻

【日程及び行程】前夜発2泊3日
11/20夜発:自宅(横浜)=扇沢(車中泊)
11/21:扇沢=アルペンルート=室堂_別山乗越(幕営)
11/22:別山乗越_別山_立山三山_一ノ越_室堂山荘(泊)
11/23:室堂=アルペンルート=扇沢=自宅(横浜)

【コースタイム】
◇11/21朝方雨のち快晴
扇沢8:30=室堂10:00/30(準備・写真)_(写真10分)_雷鳥荘11:11/21(写真)_雷鳥平キャンプ場11:36/52(ワカンを履く)_2500m付近の小平地12:40/13:00(昼食)_別山乗越14:07

◇11/22快晴
別山乗越8:30_(写真10分)_別山9:05/20(写真)_真砂岳10:30/37_富士ノ折立直下11:51/58_大汝山12:19/50(昼食・写真)_雄山13:47/56_一ノ越14:39/55(宿予約)_室堂山荘15:29(着・泊)

【積雪・気温・ルートの状況等】
・この時期としては例年より積雪は少な目だそうですが、20日夜_21日早朝の雨が上の方では雪だったらしく、室堂より上は一面銀世界でした。その後天気が良かったので、立山は23日には岩やブッシュが目立つようになっていましたが。なお、このシーズンの室堂はスノボー天国と化しており雷鳥沢、大走谷、山崎カールは彼らのゲレンデとなっていました。室堂に上がってくる7割位はスノーボーダー達でした。

◇11/21(快晴)
室堂平30_60cm/1度(10:00)
別山乗越50_60cm/マイナス8度(18:00)
・別山乗越までは夏道ではなく雷鳥沢の左の支尾根を登ります。
・冬季閉鎖中の剣御前小屋前には8張約20人が幕営、大半は写真目的のセミプロみたいな人達でした。そのほか4_5人がここをベースに剣をピストンしていましたが、こちらから立山へ行く人はほとんどいないようでした。

◇11/22(快晴)
稜 線20cm_1m以上/マイナス4.7度(大汝山12:30)
・「室堂_別山」及び「雄山_室堂」は明確なトレイルがあり問題なし。
・「別山_雄山」は夏道が出ておらず、クラストした雪面についた消えそうなアイゼンの爪痕をトレースする状態でした。
・三山縦走者は少なく、会った人は4人。
・「富士ノ折立_雄山」は積雪が多く黒部川側には雪庇が出ています。
・「大汝山_雄山」は雪稜のトラバースの連続で本コースの核心部、確実なアイゼンワークが必要と思われます。
・大汝休憩所の東側は屋根まで、雄山の鳥居は貫(下の横木)まで雪で埋もれていました。
雪山ハイクへ
山の手帳へ


 

inserted by FC2 system