2.獅子岩南東壁登攀(つづき) |
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2P目(3P/7P)は妻がリード。このピッチはすぐ上の草付と右手頭上に覆いかぶさる大きなフレーク岩の間を登る。最初から結構立っているが、下部は、ホールドも大き目だし、左の草付や灌木のせいか、見た目も容易そう。
中間部から少し細かくなるも、ボルトの左側は、ホールドが豊富で比較的容易。妻は、今回も最後から2番目の中間支点までそのラインを登っていった。ただ、そのラインはそのまま直上すると出口にホールドが乏しく難しい。そこで、通常は、右のフレークに移って抜けると思われるが、リーチのない妻にはフレークが遠すぎて届かず、前回は行き詰ってA0となっていた。 |
2P目(3P/7P)の核心。今回は上手くフレークが取れ完登。 |
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ところが、今回はすんなりフレークを取りレイバックで見事に完登。聞いてみると、前述の中間支点にクリップ後、2歩クライムダウンして取りに行けば、楽にフレークに届いたとのこと。
終了点は、フレーク岩の真上にある土の載った広いテラスで、一息できる。今回はスズメバチもいないし、土のテラスが適度に湿っていてフォローが目つぶしに遭うこともなかった。妻の頑張りで、このピッチは前回より19分短縮できた。 |
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3P目(4P/7P)は、ルート全体の核心とされているピッチ(30m弱・5.8)。ここも結構立っていて特に終了点間際は写真で見ると75°くらいありそう。ホールドは多いものの、逆層のため、主に使えるのはアンダーと縦ホールド。薄被りの部分が何箇所かあり、核心部は、左右いずれかにしかない縦ホールドか外傾ホールドでハイステップを強いられ、普通に正対で登るのはちょっと厳しい感じ。ただ、フットホールドのフリクションは良いし、このピッチは、最初のピッチ以上にボルト間隔が短く、足を信じることができれば、正対でも登れる気がする。
ここに至っても私の調子は一向に上がらず、怖々登っているのが自分でも分かった。2箇所ある核心のうち、上の方は縦ホールドを両手で持ちレイバック気味に越えたものの、目が慣れていないせいか、下の方でビビってしまい、お助けピトンをホールドしてしまった(A0)。確かに、A0なら正対でも容易に越えられるから、気は楽だけど、他所でも通用する手ではないので、こういう比較的安全なルートでは、ちゃんと自分なりのムーブを組み立てて解決しなければ(反省)。
見下ろすと、高度感があるが、終了点は広めだし、土のテラスや灌木で岩壁下部の視界が限られるため、2P/7Pの終了点ほど怖くはなかった(私は高所恐怖症)。 |
3P目(4P/7P)フォローのmonchan
(右画像)終了点間際で3m程のトラバースがある。フォローの場合、最後のヌンチャクを外してからの横断なので、リードよりかえって怖いかも? |
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