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4P目(上部岩稜)階段状の岩場〜小ハング/30m・W+ |
上部にある小ハングが核心 |
核心部はクラックに入らず
その左側から登ると容易だった。 |
4P目は、上部岩稜最初のピッチ。階段状の岩場(V)を上がり、レッジからやや被った岩を乗越して(W+)、広い草付テラスまで。 |
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階段状の岩場は右の上昇バンド沿いに登ると一層容易だが、直登してもV程度。
上部は小ハング下にペツルのボルトが打ってあり、このボルトの上にあるクラックが登路のように見えるが、これはちょっと難しい。妻は、前回同様、クラックの左から段差のある岩を乗越すラインを登った(ホールドが多く容易)。小ハングを越えると広い草付テラスとなっており、その上の垂壁に終了点が作ってあった。 |
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5P目前半(上部岩稜)フレークのあるフェース〜リッジ/25m弱・X- |
4P目最上部の草付テラス |
5P目出だしのフレークのある垂壁 |
5P目は、ガイドブックのトポの@5P目相当とA6P目相当(左ルート)を繋いで登ったが、50mぎりぎりで冷や汗をかくことになった。 |
@は10m程の垂壁を登りリッジ右のコーナーからリッジに上がるまで。
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リッジに上がると、短い間隔で2か所テラスがあり、それぞれに終了点が作ってあった(文献Aの二段のスラブ)。下はリッジの左寄りにあり、6P目で左ルート(リッジ左のコーナーを登る)を採る場合の取付のらしい。他方、上のテラスのものは右寄りにあり、こちらは右ルート(リッジ右のコーナーから凹角を経由するラインで前回登ったもの)の取付と思われた。
@は垂壁上部にあるフレークの登りが少し難しく、ここが『マルチピッチ』でX-とグレーディングされている箇所だろうか。
リッジ上の下のテラスに到達したときロープはまだ半分以上残っていた。次のピッチが困難であれば、もう少し慎重に行動したのだろうが、リッジ沿いの登りは容易そうで、ろくに考えずそのまま登攀を続けてしまった。 |
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5P目後半(上部岩稜)スラブ〜リッジ左の凹角/30m弱・W |
下部は2段のスラブの登り |
上部はリッジ左の階段状のコーナーを登った |
Aは2段の緩いスラブからリッジ左の階段状のコーナー沿いを登ってピナクル下のテラスまで。 |
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Aは初めてだったが、ラインが素直でルートファインディングは前回の右ルートより容易だった。概ねVくらいの登りが続き、終了点のあるピナクル下のテラスへ上がるところが急、その核心の1,2手がWだろうか。登攀自体は容易だが、ややランナウト気味に感じた(前回登った右ルートよりむしろピンは少ない)。
もうすぐ終了点というときに「あと5m」のコール。ピッチを切ろうにも適当な場所が見つからず、戻るとすればかなりクライムダウンしなければならない。段差のある岩を一段上がるだけなので「いっぱいになったらコンテ」と一声をかけて、そのまま登った。後で聞いたら、「5m」のコールの後もロープが出るので、セルフビレーを解除して少し登ってくれたそうだ。メインロープではセルフビレーを取れなかったが何とか終了点には届いた。
後日、トポを見返すと、『5P目30m、6P目40m、7P目30m』となっており、5P+6Pの組合わせでも6P+7Pの組合せでも繋ぐと額面通りなら70mとなり、50mロープでは足りない勘定。ただ、トータル6Pとするなら、5P目(実質25m弱)より7P目(20m弱)の方が短いし、後述の通り、7P目相当は容易なので(ほとんど歩き)、もし繋ぐなら後者の組合せの方が得策だと思った。 |